献血は健康な人であれば誰でもできるイメージがあります。しかし、献血者の健康被害を配慮して献血できる年齢や体格についての制限が設けられています。献血と年齢、体格について2019年4月から始まった新しい取組も含めて説明します。
献血できる年齢
厚生労働省では採血基準の1つに献血可能年齢を規定しています。献血には全血献血と成分献血の2種類があり1回の採決量とともに男女別に献血可能年齢が明示されています。全血献血の場合200mlの場合は男女ともに16~69歳、400mlの場合は男性17~69歳、女性18~69歳です。
成分献血は血漿や血小板以外の赤血球を戻す献血です。血漿300~700mlの場合は男女ともに18~69歳、血小板400ml以下の場合は男性18~69歳、女性18~54歳となっています。平成23年4月1日から男性の下限年齢が18歳から17歳へ、上限年齢が54歳から69歳に変更されました。
献血の間隔にも注意
献血は1回当たりの採決量だけでなく、次の献血までの間隔も規定されています。200mlの献血であれば全血献血、成分献血を問わず男女とも4週間後の同じ曜日から献血が可能です。400ml献血では、全血献血の場合は男性は12週間後、女性は16週間後の同じ曜日から、成分献血では男女ともに8週間後の同じ曜日から献血ができます。
献血可能な体格
献血可能な条件には体重制限もあります。全血献血の場合200mlの場合は男性45㎏以上、女性40kg以上、400mlの場合は男女とも50kg以上である必要があります。成分献血では採血量に関らず男性45kg以上、女性40kg以上です。
献血可能な体重を満たしていても事前の検査でヘモグロビン濃度や血色素量の基準もあるため、必ず献血できるわけではありません。また、年間総採決量は男性1,200ml以内、女性800ml以内が目安とされていることも覚えておきましょう。
日本赤十字社では2019年4月から今後大幅な不足が予測される原料血漿を確保するために新しい取組を始めています。それは成分献血を対象として同意のある体格の良い人からの採決量を600mlまで増やすことです。体格が良いとは循環血液量が多いということです。2018年7月から一部の成分献血で体格に応じた採血を始めたところ健康被害が見受けられませんでした。体格に応じた採血を実施することで年間約11万リットルの増量を見込んでいます。
まとめ
献血では献血者の健康に配慮して献血ができる年齢や体重制限があります。1回の採決量だけでなく献血の間隔目安もあるので、献血にご協力くださる方は無理のない範囲でお願いします。また、体格が良い人の献血へのご協力もお待ちしています。