積極的に献血するべき?Rhマイナスの血液の概要とデメリットについて

献血に協力したことがある人の中には、「Rhマイナス」という言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。血液型は「A」「B」「O」「AB」の4種類が良く知られていますが、実はそれだけではありません。血液型は抗原の種類や有無によって判別され、30種類以上存在します。その中でも「Rhマイナス」という血液型は稀な血液型だといえるでしょう。今回はRhマイナスの血液型の概要やデメリットについて解説します。Rhマイナスに興味がある人は、ぜひ参考にしてください。

1.Rhマイナスの血液とは

RhマイナスはRh式分類により判別される血液型であり、Rh抗原のうちD抗原が存在しない血液です。Rh抗原は非常に複雑であり、「C」「c」「D」「E」「e」の5種類の抗原が知られています。これらの抗原のうちD抗原の有無によって判別しており、有る場合はRhプラス、無い場合はRhマイナスとなります。日本人の出現率は0.5%であり、白人の出現率15%に比べると相当低い確率です。

 

Rh式血液型の検査は病院で検査するのが一般的であり、血液に検査試薬を入れて血液が凝集するかどうかで判定します。血液が凝集すればRhプラス、凝集しなければRhマイナスと判定されます。献血時にも同様の検査を行なうので、献血で自分の血液型がRhマイナスであることが判明するかもしれません。

 

2.Rhマイナスのデメリット

ここでは、Rhマイナスの2つのデメリットについて説明します。

  • 輸血困難の可能性
  • 血液型不適合妊娠

それぞれ説明します。

 

・輸血困難の可能性

血液型がRhマイナスの人は、輸血困難な状況に陥る可能性がある点でデメリットだといえます。Rhマイナスは出現率が低いので、事故などで多量の輸血が必要になった場合に不足するかもしれません。現在ではすぐに不足することはありませんが、通常の血液型よりも出現率が低く、輸血用の血液は集まりにくいです。日頃から献血が呼びかけられているので、Rhマイナスの人は積極的に協力するのが良いかもしれません。

 

・血液型不適合妊娠

Rhマイナスの女性が妊娠した場合、血液型不適合型妊娠のリスクを伴うデメリットがあります。父親がRhプラスの場合は子どもも同様であり、分娩時に子どもの血液が母体に入ることで、母体内で抗体が生成される可能性があります。2人目以降の子どもを妊娠した際、生成された抗体が胎児に入ってしまうと赤血球を破壊し重症化するかもしれません。血液型不適合妊娠を予防するには、血液製剤を投与することになります。

 

3.まとめ

RhマイナスはRh式分類により判別される血液型であり、D抗原が存在せずに珍しい血液型です。自分がRhマイナスかどうかは、病院や献血時の検査時に判明することになります。Rhマイナスのデメリットは「輸血困難の可能性」「血液型不適合妊娠」の2つであり、不測の事態に困るかもしれません。血液型不適合妊娠は胎児が重症化するリスクがあるので、血液製剤で予防する必要があります。